日本におけるどぶろく作りの歴史は稲作とほぼ同起源であるといわれている。どぶろくの起源については諸説あり、中国の揚子江/黄河流域の稲作文化の直接伝播(紀元前3500年ごろ)に伴って伝わったという説や自然発酵による独自の発生説など諸説ある。3世紀後半の『魏志倭人伝』には倭人は酒を嗜むといった記述がある。
どぶろくの語源は定かではない。平安時代以前から米で作る醪の混じった状態の濁酒のことを濁醪(だくらう)と呼んでいたのが訛って、今日のどぶろくになったと言われる。11世紀半ば成立と考えられる藤原明衡の著書『新猿楽記』のある写本に濁醪の語が見える。
明治時代は酒税は政府の主要な財源であり、どぶろくの製造は税収に影響を与えることから日本では酒税法により禁じられた。密造酒となったことから地方では隠語で呼ばれることも多くどぶや白馬(しろうま)、溷六(どぶろくまたはずぶろく)といった呼び名も残されている。なお溷六と書くと、泥酔状態にある酔っ払いのことを指す別の言葉にもなる。
20年以上も前から、有機栽培のコメにこだわり、北海道産の食用米である『ゆめぴりか』の無農薬・有機栽培の研究を重ねてきた「ビーバーファーム北川」の北川正氏。2016年度に北海道・上富良野町の構造改革特別区域「どぶろく特区」認定を受けられるよう働きかけ、北川氏の念願であった「おらが村のどぶろく」の醸造の挑戦が始まります。出来上がったどぶろくには、『大手酒造メーカーとは違う、手作りのどぶろくを味わってほしい。』という思いが込められています。
酒田醗酵は山形県の日本海側、庄内地方でどぶろくを専門で製造しています。2007年、酒田市がどぶろく特区認定を受けたのを契機にどぶろく醸造所として参入いたしました。現在はどぶろく専門メーカーとしては全国でも数少ない、酒造の一般免許(その他醸造酒)を取得した醸造所になりました。